Dropboxのフォルダーをクライアント側で暗号化する方法

Dropboxのフォルダーをクライアント側で暗号化する方法

Dropboxでは、普通のフォルダーにパスワードをかけることはできません。Dropboxはサーバー上でファイルを暗号化していますが、鍵はDropboxが持っています。そのため、あなたのアカウントに入った人にはすべてが見えます。自分だけが開けるフォルダーにするには、Dropboxがアップロードする前にPC上でファイルを暗号化します。

要点
  • フォルダーにパスワードはかけられません:Dropboxがパスワードで守れるのは共有リンクで、アカウント内のフォルダーではありません。
  • Dropbox Vaultは2025年3月4日に終了しました。エンドツーエンド暗号化はAdvanced、Business Plus、Enterpriseのチームフォルダーだけで使えます。
  • 方法1(どのプランでも可):Dropboxフォルダー内にCryptic Diskの暗号化コンテナーを置きます。Dropboxに保存されるのは暗号化されたデータだけです。
  • 方法2:Dropboxフォルダー全体を暗号化ドライブに置きます。PC上のコピーは守れますが、Dropboxのサーバー上のファイルは守れません。

Dropbox自体の機能:パスワード付きリンク、Vault、暗号化チームフォルダー

2026年10月時点の情報です。

Dropboxサーバー上の標準の暗号化 全プラン共通:転送中はTLS、保存時は256ビットAES。鍵はDropboxが持っています。これはデータセンターから盗まれたディスク上のデータを守るもので、あなたのアカウントに入った人、Dropbox自身、Dropboxへの法的な開示請求からは守れません。
パスワード付きの共有リンク Dropboxヘルプセンターによると、Professional、Essentials、すべてのチームプラン(Standard、Business、Advanced、Business Plus、Enterprise)で使えます。BasicとPlusでは使えません。パスワード、有効期限、ダウンロード禁止を設定できます。守れるのはリンクで、フォルダーではありません。
Dropbox Vault:2025年に終了 Plus、Family、Professionalで使えたPINでロックするフォルダーで、エンドツーエンド暗号化ではありませんでした(鍵はDropboxが保持)。2025年3月4日に終了し、VaultのフォルダーはPINのない普通のフォルダーになりました。
エンドツーエンド暗号化のチームフォルダー 2024年からAdvanced(Business Plus)とEnterpriseで使えます。管理者がオンにして復旧キーを保存します。Dropboxはファイルを読めません。チームフォルダーのみで、共有リンク、ファイルリクエスト、プレビュー、コンテンツ検索は使えません。

Vaultを使っていましたか?そのフォルダーを確認してください。中のファイルは今では、アカウント内の他のファイルと同じように誰でも開ける状態です。

個人アカウントや他のチームプランで、Dropboxのフォルダーを確実に暗号化する方法は1つだけです。自分で管理するクライアント側の暗号化です。

Dropboxのエンドツーエンド暗号化とCryptic Diskによるクライアント側暗号化の比較

  Dropboxの暗号化チームフォルダー Cryptic Diskのコンテナー
プラン Advanced / Business Plus、Enterprise すべて(無料のBasicも含む)
設定する人 チームの管理者 あなた
ファイル名 Dropboxから見える コンテナー内に隠れる
PC上のコピー 暗号化されない マウントしていない間は暗号化
アクセス デスクトップアプリ、Web、モバイルブラウザー(モバイルアプリは不可) Cryptic Diskを入れたWindows PC
共同作業 チームで可能、メンバー管理あり ファイルとパスワードを共有、同時に使えるのは1台のPC
パスワードを忘れた場合 管理者の復旧キー 裏口なし、データは失われる

AdvancedやEnterpriseのチームで暗号化ファイルを一緒に編集するなら、Dropboxのチームフォルダーのほうが向いています。個人アカウント、小さめのプラン、自分しか開かないファイルなら、コンテナーのほうが簡単で、ファイル名も隠せ、ローカルのコピーも守れます。

方法1:Dropboxフォルダー内のコンテナーでクライアント側暗号化

暗号化コンテナーは1つのファイルで、パスワードを入力するとCryptic Diskが仮想ドライブとしてマウントします。そのドライブ上のものはすべてその場で暗号化されます。Dropboxが同期するのは、ランダムなデータに見えるファイルです。

Cryptic Diskをインストールする

ファイルを使うすべてのWindows PCにインストールします。インストーラーでポータブル版をフォルダーやUSBメモリに展開することもできます。

Dropbox内にコンテナーを作る

「Create an encrypted container」(暗号化コンテナーを作成)をクリックします。ウィザードの最初のページで、Dropboxフォルダー内のパス(例:C:\Users\Name\Dropbox\Private.dat)と、余裕を持たせたサイズを指定します。

Cryptic Diskのウィザード:暗号化コンテナーファイルのパスとサイズの指定
長いパスワードを設定する

暗号化の設定は既定のままにします。ランダムな単語をいくつか並べたパスフレーズは、入力しやすく推測されにくいものです。

ヘッダーのバックアップはDropboxの外に保存する

たとえば自宅のUSBメモリに保存します。ヘッダーが壊れたときや、あとで変更したパスワードを忘れたときに役立ちます。ただし、バックアップは保存した時点で有効だったパスワードで守られたままなので、そのパスワードも保管してください。

マウントして作業し、マウントを解除する

パスワードを入力し、ドライブ文字を選んで、いつもどおりに作業します。作業が終わったらメイン ウィンドウか通知領域のアイコンからマウントを解除すると、Dropboxが変更されたコンテナーをアップロードします。

各PCのコンテナーのプロパティで、コンテナーファイルの最終更新日時を元に戻す設定をオフにしてください。オンのままだと、Dropboxが変更に気づかないことがあります。最初の作業のあとで、ファイルがアップロードされたことをDropboxで確認してください。

ウィザードの各ページの説明は「暗号化コンテナーを作成する方法」にあります。

実用上の注意

同時に使うのは1台のPCだけ 2台のPCがコンテナーを変更すると、Dropboxは変更を統合できず、競合コピーを残します。
切り替える前にマウントを解除する Dropboxですべてが最新と表示されるまで待ってから、別のPCでマウントします。
大きくしすぎない 巨大なコンテナーはアップロードと同期に時間がかかります。プロジェクトやテーマごとに1つで十分です。
オフラインで使えるように オンラインのみのファイルを使っている場合も、コンテナーはディスク上の普通のファイルとして置いてください。
Windowsのみ 中のファイルはDropboxモバイルアプリやdropbox.comでは開けません。
バージョン履歴は使える コンテナー全体が対象です。必要なら以前のバージョンに戻せます。

Dropbox内のフォルダーには絶対にマウントしないでください。ドライブ文字ではなく空のフォルダーにコンテナーをマウントする場合、そのフォルダーはDropboxの外に置いてください。そうしないと、Dropboxが復号されたファイルをアップロードします。

方法2:Dropboxフォルダー全体を暗号化ドライブに移す

このガイドの元の方法です。Dropboxのフォルダーを暗号化コンテナーやドライブに置きます。ドライブをマウントしていない間は、盗まれたノートパソコンからも、このPCの他のユーザーからもファイルは読めません。ファイルはスマートフォンやWebからも引き続き使えます。

Dropboxがアップロードするのは、暗号化されていない普通のファイルのままです。サーバー上ではDropbox自身の暗号化しかかかっていません。

始める前に:Dropboxが同期するものがすべて入る容量で、NTFSの暗号化コンテナーを作成するかボリュームを暗号化し、Dropboxの同期が終わるのを待ちます。Dropboxのスクリーンショットは古いバージョンのものです。新しいバージョンでは、フォルダーの場所は基本設定の同期に関するセクションにあります。

暗号化コンテナーをマウントする

Cryptic Diskでコンテナーを右クリックし、「Mount Container...」(コンテナーをマウント)を選びます。パスワードを入力し、空いているドライブ文字(ここでは「P:」)を選びます。Dropboxはそこで自分のフォルダーを探すことになります。

ドライブ文字P: を選んだマウントのウィンドウ
DropboxフォルダーをドライブP: に移す

Dropboxの通知領域のアイコン、歯車アイコン、「基本設定」の順に開きます。フォルダーの場所で「移動」をクリックし、「P:」を選んで「OK」をクリックし、確認します。DropboxはそこにDropboxフォルダーを作り、すべてのファイルを移します。

Dropboxフォルダーの新しい場所として暗号化ドライブP: を選ぶ
Dropboxの自動起動をオフにする

Dropboxがドライブのマウント前に起動してはいけません。「システム起動時にDropboxを起動」のチェックを外し、「OK」をクリックします。

起動時のオプションをオフにしたDropboxの基本設定
いつも同じドライブ文字にマウントする

マウントしたコンテナーを右クリックし、「Properties...」(プロパティ)を選んでパスワードを入力します。「Basic」(基本)タブで「Save mount settings for this volume」(このボリュームのマウント設定を保存)をオンにし、「P:」を選びます。ここでホットキーも設定できます。

暗号化ボリュームのプロパティ:ドライブ文字P: で保存されたマウント設定
マウント後の動作を追加する

「Actions」(動作)タブ、「After mounting」(マウント後)サブタブ、「Add」(追加)、「Run program...」(プログラムを実行)の順に選びます。

Actionsタブ:Run program動作の追加
Dropbox.exeのパスを入力する

ここではAppDataにあります。新しいバージョンでは通常Program Filesの下にあります(Dropboxのショートカットのリンク先を確認してください)。試すにはDropboxを終了して「Run」(実行)をクリックします。その後、両方のウィンドウで「OK」をクリックします。

Dropbox.exeのパスを入力したプログラム実行のウィンドウ

普段の使い方:パスワードでドライブをマウントすると、Dropboxが起動して同期します。アクセスを閉じるには、通知領域のメニューからDropboxを終了し、マウントを解除します。Dropboxが先に起動してしまった場合は、フォルダーが見つかりません。Dropboxを終了し、マウントしてから、もう一度起動してください。

どちらの方法を選ぶか

方法1:Dropbox内のコンテナー Dropboxにも、あなたのアカウントに入った人にもファイルを読まれたくない場合です。PCから出ていくのは暗号化されたデータだけです。組み合わせることもできます。普段のファイルはいつもどおりに、機密のファイルはコンテナーに入れます。
方法2:暗号化ドライブ上のフォルダー ノートパソコンのローカルコピーを守りつつ、スマートフォンやWebでもファイルを使いたい場合です。PCの電源が切れている間、BitLockerやWindowsのデバイスの暗号化がすでにシステムドライブを守っている場合、方法2では別のパスワードが加わります。

OneDrive、Googleドライブなどのクラウドでも同じ方法が使えます:クラウドにアップロードする前にファイルを暗号化する方法

よくある質問

Dropboxのフォルダーにパスワードをかけられますか?

普通のフォルダーにはかけられません。Professional、Essentials、チームプランでは共有リンクにパスワードを設定できます。PINを使うDropbox Vaultは2025年3月に終了しました。自分のパスワードでしか開かないフォルダーにするには、暗号化コンテナー(方法1)を使ってください。

Dropboxはエンドツーエンドで暗号化されていますか?

既定ではされていません。鍵はDropboxが持っているので、あなたのアカウントにサインインした人にはファイルが見えます。エンドツーエンド暗号化はAdvanced、Business Plus、Enterpriseのチームフォルダーだけで使えます。それ以外では、アップロード前に自分でファイルを暗号化すれば同等の保護が得られます。

Dropbox Vaultはどうなりましたか?

Dropboxは2025年3月4日にVaultを終了し、VaultのフォルダーはPINのない普通のフォルダーになりました。Vaultはもともとエンドツーエンド暗号化ではありませんでした。

コンテナーのパスワードを忘れたらどうなりますか?

Dropboxには助けられません。Dropboxにあるのは暗号化されたファイルだけです。ヘッダーのバックアップが役立つのは、保存した時点で有効だったパスワードがある場合だけです。唯一のパスワードを忘れた場合、データは失われます。裏口はありません。

暗号化したファイルをスマートフォンで開けますか?

開けません。コンテナーのファイルは、Cryptic Disk(インストール版またはポータブル版)があるWindows PCでしか開けません。方法2では、Dropboxのサーバー上のファイルは暗号化されないままなので、モバイルアプリでも引き続き表示されます。

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